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人工関節治療の流れ

治療の流れ

昨今の高齢化に伴い、膝や股関節の痛みに悩む方々が大変増えています。服薬や注射などの保存療法を行っても症状がなかなか改善できない場合は、人工関節置換術という手術の選択肢が考えられます。高齢だからと痛みに対してあきらめてしまうのではなく、治療することで、痛みのない日常を取り戻すこともできます。

では、人工関節置換術とはどのような治療なのか、変形性膝関節症や関節リウマチによって変形してしまった、関節を取り除き、人工関節に置き換える手術のことをいいます。人工関節には大腿骨頸部と脛骨部には金属製のものが用いられていますが、脛骨部の表面と膝蓋骨の表面には、ポリエチレンで耐久性にも優れたものを用いられており、これが軟骨の代わりを果たしてくれるものとなります。

体の中に人工物を入れると思うと、「怖い、不安」と思われる方もいると思いますが、実はこの人工関節置換術、日本ではすでに40年も前から行われている、一般的な治療とされていて、日本では年間約9万件の手術がされています。では、入院の流れをご説明します。

手術前(外来受診時)

医師からインフォームドコンセント(術前の詳しい説明)がされます。この際に、治療目的や術後の改善点、手術の方法、術後の注意点、麻酔などの危険性などの説明がされます。
医師の説明に対して患者様がご理解いただき、手術などの同意が得られたことを確認します。

人工関節,人工膝関節置換術
写真:インフォームドコンセントの様子

輸血について

既往に貧血などの病気のない患者様に対しては輸血による合併症などのリスクを最小限にするために、自己血貯血を行います。これは事前に患者様から血液を採血し手術まで保管しておく方法です。

入院

手術の前日からご入院いただきます。
※糖尿病などの既往がある患者様は手術前日より早くご入院していただく事もります。

手術当日

当日は手術用の着衣に着替えていただきます。
手術室には病棟の看護師と移動していただき手術室に入室します。

麻酔

手術室入室後、麻酔を行います。麻酔は全身麻酔施行し麻酔が十分に効いていることを確認し、患部の消毒をおこないます。

手術開始

皮膚の切開をします。損傷骨の切除を行います損傷骨の取り除き、人工関節に合わせて骨の形成をおこないます。人工関節を骨に固定し、膝の周りにある靭帯などの調整をします。人工関節の固定がされたことを確認し縫合します。

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写真:AOI国際病院人工関節置換術の手術室

リハビリテーション

人工関節周囲の筋肉の強化
可動域の回復、バランスなどの取り方の訓練を理学療法士が患者様に合わせたリハビリテーションを行います。

人工関節,リハビリテーション
写真:柏たなか病院リハビリテーションの様子

退院

回復状態を医師が十分である判断します。
日常生活において歩行、階段昇降、入浴、トイレにご人身ひとりで出来る。