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人工透析部門

外 来 透 析 棟    

          

 当院では血液浄化療法を入院及び外来の患者様に対して提供しております。

 規模と致しましては、対応可能ベッド数 57床  医師 2名  看護師 9名  

 看護助手 6名 臨床工学技士 10名(兼務) となっております。

 

対応可能な治療方法

①血液浄化療法

HD 血液透析療法

  一般的な血液浄化療法です。小分子から中分子までの尿毒素等を除去します。

I-HDF 間歇補充型血液透析濾過

  上記の血液透析に間歇的に透析液を補充して行う透析です。

  透析液を補充することで循環動態を安定させて透析中の血圧低下を

  予防する効果があると言われています。(リフィリング効果)

Pre-on line HDF 前希釈法血液透析濾過療法

  血液浄化に濾過を加えた方法です。大量の濾過を行う為に大量の透析液を補

  充し、補充した透析液を同等量濾過する事で中分子から大分子の尿素毒素を

      除去します。

    ※Preとは人工腎臓の上流側で透析液を補充する方法です。

Post-on line HDF 後希釈法血液透析濾過療法

  Postとは人工腎臓の下流側で透析液を補充する方法です。

  Preと違い濾過を行ってから補液する為、大量の血液が必要になります。

  そのため高血液流量が可能な患者様に限ります。

  Preよりも多くの中分子から大分子の尿素毒素を除去することが可能です。

②腹膜透析療法 

  CAPD・APD(NIPD・CCPD)

  ※腹膜透析+血液透析併用療法(ハイブリッド療法)も対応可能です。

③その他特殊療法 

  CHDF、G-CAP、L-CAP、PE、PA、DFPP、CART

設備機種

 使用機種 : 日機装社製多人数用透析監視装置DCS-100NX type E 

    20台  on-line供給対応

 ※全台 SSI社製透析業務支援システム 日医工共通プロトコル  Var.3通信

透析7

ゲスト透析

 当院では旅行や帰省のために臨時で透析を受けたい患者様のためにゲスト透析の受け入れを行っております。

      担当:医療相談室   受付時間:平日9:00~17:00

        TEL :  025-256-1010    FAX  :   025-256-1515

 受診中の医療機関から以下の書類をFAXしていただきます。

   診療情報提供書 透析条件表、経過表 検査データ

 書類を元に受け入れ検討を行います

 透析当日の持ち物:

   保険証、診療情報提供書等の書類原本、お薬手帳、透析時の着衣、履物、タオル、イヤホン、止血バンド等

 ※当日支払いが発生する可能性がありますので、約1~2万円ご持参ください。

 質問や要望はお気軽にご相談ください。

血管内治療 シャント(VAIVT)

 シャントの状態の診察、シャントトラブルに対する血管内治療(VAIVT)を行っております。

① シャントPTA 

 従来の外科的シャント再建術よりも患者様の負担軽減できる新手法でバルーンカテーテルを用いたシャント狭窄部拡張術です。

② 経皮的血栓除去療法 

 特殊なカテーテルを用いて血栓を細かく砕き、小さくした血栓を吸引して除去します。

 ※血管内治療を行っても、早期に再狭窄などを起こすことがあります。治療後も診察や観察を行い再狭窄の有無を検討しています。

 

フットチェック・フットケア

 近年、透析患者は高齢化しており、また、透析導入の原疾患として糖尿病が1位になっています。これらの方々は、閉塞性動脈硬化症を発症しやすく重症化すると重症下肢虚血となり、最悪の場合は下肢切断に至ります。動脈硬化が進行し、足の血管が狭くなり、詰まることによって血流不全を起こし、冷え・痛み・しびれ等が起こり、さらに悪化すると潰瘍が出来て皮膚が壊死します。この状態を重症下肢虚血といい、安静時でも痛みを伴います。

また、靴ずれ・水虫・やけど・魚の目・タコ・爪の変形などの原因で傷ができ、そこに雑菌が侵入して炎症が起こり、潰瘍から壊疽まで進行してしまうこともあります。

 糖尿病性腎症の透析患者様は、知覚神経障害から自覚症状が少なく発見が遅れ悪化する場合が多くみられます。足を失うと寝たきりになる確率も高く、生活の質が低下する上、生存率も低くなります。

 当院は、透析室スタッフが月1回フットチェックを行い定期的な足の観察を行う事で病変を早期に発見し、対応出来るようにしています。透析患者様は、感染に弱く短期間で重症化してしまうことが多く、この早期発見が非常に重要になります。

 足の冷感・色・傷・変形・水虫・魚の目・タコ等ないか、患者様全員の足に触れてチェックを行います。また、皮膚の血流量を測定(JMS社製 ポケットLDF)し、正確な観察が出来るようになりました。異常が発見された場合、直ちに医師に報告、専門病院と連携し適切な治療とケアを行っております。

 

透析患者様の運動療法(リハビリテーション)

 透析器患者様は運動不足傾向にあり、骨のぜい弱化はもとより筋力の低下をもたらし骨折の原因にないやすいです。さらには下肢の血流が悪くなり閉塞性動脈硬化症などといった致命的な病態をもたらします。

 腎不全の合併症や長時間にわたる透析の影響によって身体にさまざまな障害が生じ、次第に仕事ややりたいことができなくなるなど、思いどおりの生活が困難となることがあります。また、近年の透析患者様は高齢化の進行とともに、身体機能の低下、日常生活に介助を要する患者様の増加が問題になりつつあります。

 当院のリハビリテーションは症状の緩和、体力・健康の維持や増進、精神的な負担の軽減、生活の質の改善を目的としています。医師や看護師、理学療法士等と連携を図りながら患者様の身体機能の維持、改善に取り組んでいます

送迎(外来)

 当院では通院が困難な透析患者様を支えるため、送迎サービスを実施しています。規定ルートを巡回送迎するミニバスではなく、ご自宅から病院間の送迎となります。福祉車両も配備し、通院をサポートしております。

  ※車椅子ごと移乗できます。

 

栄養管理

 透析患者様はタンパク質等の損失で身体機能低下に陥りやすいと言われていますが、その原因にはエネルギー、タンパク質摂取不足、透析による栄養素損失、身体機能の低下、透析不足(尿毒症亢進)このなかで栄養素の損失で有名なのがアミノ酸です。アミノ酸は1回の血液透析で6~13g、腹膜透析で2~4gの損失があると言われています。この状態が続いてしまうと身体機能の低下を起こしやすくなるので、栄養管理が重要です。当院では、医師、看護師、管理栄養士等と連携を図りながら患者様の身体機能の維持、改善に取り組んでいます。