看護部

 

特定行為・認定看護師

特定行為・認定看護師

日本精神看護協会 精神科認定看護師

 私は2022年度より日本精神科看護協会が認定している精神科認定看護師として従事しております。認定看護師としての活動は、今年が初であり、今年度は主に、看護部と相談し、どういった活動が長谷川病院の看護部に必要とされているかを模索しながら、各病棟の勉強会を企画・運営、「当院に認定看護師がいる。」ということを認知して頂くために病棟管理者へ宣伝してきました。

実際は、新型コロナウィルスの影響で、各病棟業務が優先となり、病棟の勉強会も計画通りに行えなかったことも多かったですが、状況をみつつ、実施できるタイミングを見計らって活動しています。勉強会の依頼内容としては、認知症看護や内科病棟から精神科疾患に関連した理解をしたいといった依頼もあります。

看護部教育部会との連携ですが、元来、当院で行われている教育プログラムに含まれている内容と私が担う領域が重複しないよう心がけ、精神科専門看護師と意見交換しあい、活動しております。認定看護師として、病棟からの生の声に耳を傾けていくことで、より臨床に活かせるようなテーマで働きかけられたら良いと考えています。また、病棟の特色に準じた職員の育成、その病棟の職員に色に準じてどう働きかけるかも課題の一つです。

今後も、各病棟の勉強会やカンファレンスに参加し、精神科認定看護師としての認知度を上げ、各病棟の看護師が気軽に相談できる存在となっていきたいです。また、退院支援を推進していくことや、将来的なビジョンを見据えた、地域との関わりを強めていきたいです。

特定行為看護師

私は2020年4月から約1年間、獨協医科大学で看護師特定行為研修を受講してきました。研修では「臨床病態生理学」「臨床推論」「フィジカルアセスメント」「臨床薬理学」「疾病・臨床病態概論」「医療安全/特定行為実践」の共通科目を学びました。その後、区分別科目で「末梢留置型中心静脈注射用カテーテルの挿入」「中心静脈カテーテルの抜去」「中心静脈栄養投与量の調整」「気管カニューレの交換」「脱水の補正」の5行為を選択しました。新型コロナウイルスの影響もありましたが、2021年度で5行為全てを取得することができました。

当院は590床の病院で内科病棟は39床ありますが、差し迫る2025年問題の影響もあり、精神科病棟でも高齢者の入院は多いことで何らかの身体的既往を有しています。また、精神科病棟に入院している患者も身体合併を起こすことは多く、内科医の業務も多忙なことが現状です。そのため、内科常勤医の医療行為負担が少しでも軽減でき、その分を他の患者さんへの内科治療の初動が早期にできるように、特定行為看護師として経験と実践を積んでいきたいと思います。2023年1月現在、日本国内に特定看護師として従事している人数は4.300人とまだまだ少数なのが現状です。特定行為看護師として学んだことを看護部教育の場や内科病棟スタッフへ還元していくと共に、看護師特定行為に少しでも魅力を感じて頂き、一緒に活動して頂ける特定行為看護師が輩出できるように、今後も実績を積み上げていきたいと思います。

感染制御実践看護師

感染対策室

私はICT(インフェクション・コントロール・チーム)の一員として、感染対策室で院内感染予防・対策に取り組んでいます。精神科と聞くと幻覚、妄想、抑うつ状態を思い浮かべても、感染症を思い浮かべる方は少ないのではないでしょうか。確かに一般科に入院している患者様とは違って身体的には健康な患者様が多い(イメージがある)ことは事実です。しかし精神科病院には窓が開かない、施錠された扉が多くあるといった閉鎖的環境や、精神症状のため患者様からマスク着用や自室での安静などの感染予防策への協力を得られにくいといった特殊性が存在します。そのため一度インフルエンザなどの感染症が発生すると瞬く間に病棟中に蔓延することも考えられます。事実、新型コロナウイルスが流行し、今年で4年目となりますが、この3年間は、物資の不足やゾーニングの方法等、いろいろな問題が表面化し、幾度の新型コロナウイルスの集団感染を経験して今に至ります。当初は、この未知のウイルスに対してどの様な対応をとっていくべきか手探り状態でした。ですが、自分1人で抱え込まず、病院長を中心としたICTとして活動することで乗り切ってきました。結果、院内全体に着々と適応能力が備わり始め、現在はICTが積極的に介入せずとも病棟単位で適切な感染防止策をとることができています。日常からマスク、手指消毒等の基本的な感染対策を継続することの重要性を痛感しております。

このように精神科領域においても院内感染対策は切っても切れない重要な問題のひとつです。精神療養のために入院されている患者様を感染症のために入院が長期化してしまうことは避けなくてはなりません。入院されている患者様が安心して療養生活を送れるためには、また精神科臨床が本来の治療やケアに専念できる環境を提供するためには、職員一人ひとりの院内感染予防に係る意識の向上が不可欠です。今後も他職種や他部署、時には地域の医療機関と連携をとりながら、院内感染予防に係る土壌・文化の醸成に取り組んでいきたいです。

摂食嚥下認定看護師

私は以前、県立病院の精神科に勤務しておりました。前職場では、実習指導者や管理職も経験し、長く精神科の看護師として君むしましたが、自分の中で「これができる」と自信を持てるものがありませんでした。その頃、認定看護師制度が出来はじめ、当初は摂食嚥下に興味があったわけではなかったのですが、上司からの勧めもあり資格取得をしました。資格取得後も前職場で10年ほど勤務しましたが、摂食嚥下看護師としての活動が充分に行えず、また管理職との並行でもあった為、もっと資格を活かした看護実践がしたいと思う様になりました。そこで一念発起して上京し、以前から興味を持っていた当院へ入職しました。入職後2.3か月目から摂食嚥下ラウンドを回りはじめており、最近では、各病棟からの勉強会や、研修においての講師依頼、NST部会からの依頼も入って来ています。また、日本看護協会からの研修依頼もあります。

入職して3年が経ちますが、病棟職員から直接声をかけて頂ける機会も増えてきており、院内で摂食嚥下認定看護師としての認知度が少しずつ上がってきていることを実感しています。当院の魅力は、精神疾患の患者様はもとより、口から食べたくても食べられないなど摂食嚥下の問題を抱えた様々な事例と関わることができる所です。困難な事例が生じた際には、認定看護師教育課程で一緒に学んだ仲間との交流を今でも継続しているので、情報交換や各々の活動を共有し、問題解決の参考にしています。

今後は、月4回の活動を継続しつつ、1人でも多くの患者様が「美味しく楽しく安全に」食べられるように環境を整え、何であれば食べられるか、どうしたら食べられるか等、患者様の生活に密着し、希望にどこまで近づけられるかを目標に実践し、患者様の精神の安寧につなげていきたいです。また、様々な制約の多い入院生活の中で、いかにその人らしく生活できるかを考え、患者様の人生を支える看護を実践していきたいです。

褥瘡専任看護師

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褥瘡発生と低栄養患者を減らすべく頑張っています!

看護師の資格取得後当院に就職し、育休より復帰後、慢性期病棟に配属になりました。この時期、前任者より褥瘡専任看護師としての業務を引き継ぎ、当初は病棟業務との兼任でしたが、育児、病棟業務、褥瘡専任看護師として勤務をしていくことが難しくなり、2008年より正職員のまま勤務日数を減らして、褥瘡専任看護師としてのみ勤務するようになりました。現在はNST(褥瘡対策)、嚥下・口腔ケアに関する業務も兼任しています。
褥瘡専任としての業務は、入院患者の褥瘡予防・早期発見と対策、体圧分散用具の購入検討、医師・薬剤師・管理栄養士との週1回の褥瘡回診、治癒に向けて処置・栄養に関する検討などがあります。全身状態の悪い患者様も多く、褥瘡が一気に悪化してしまう場合もありますが、病棟スタッフと一緒に、早期発見で悪化を防げた時、褥瘡が治癒した時に喜びを感じながら褥瘡専任看護師として働いています。

医療安全管理室リスクマネージャー

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臨床の目線で安全な医療を目指しています!

私は平成23年度まで病棟看護科長として勤務していましたが、平成24年4月から看護部を離れて医療安全管理室勤務となりました。医療安全管理室は、院長直属の部署であり医療の安全を推進するための権限を持つ機関です。それまでの病棟で患者様の安全を考えるのと違い、病院全体の医療安全を考える立場へと大きく役割が変化しました。
はじめはその違いに少し戸惑いを感じましたが、現在は医療安全に大きな役割を果たす看護師が配置されたという意味にやりがいを感じて、日々の業務にあたっています。
医療安全には、事故を減らすだけでなく患者様と職員の安全を守り、より質の高い医療を行なうという考え方が必要だと考えています。そして、そのために重要なのが、職員同士や患者様・ご家族様とのコミュニケーションと信頼関係です。私は、医療安全管理室がその組織体制やシステム作りに効果を発揮できるよう、様々な部署や患者様やご家族様とお話をさせてもらう機会をいただいています。それぞれの視点で病院を見ることは、新たな気づきを得ることができ、新鮮な気持ちで取り組めています。
社会的にも信頼される病院づくりに貢献できることを誇りに、これからも楽しく働いていきたいと思います。

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