第21回「精神科治療学賞」「精神科病院における消化管異物について」が最優秀賞を受賞しました
2025年03月04日
北元 健、堀 達:精神科治療学、39(1);91-98、2024
[選評]
精神科臨床でしばしば遭遇する消化管異物であり、また、自傷行為に関する研究分野おいても、この「異物飲み込み」は重要な項目の1つである。それにもかかわらず、多数例を対象とした統計的研究は意外に少なく、臨床現場において参照可能な信頼できる文脈がなかなか見つからない状況であった。そうしたなかで、本研究は、47名87例という大きなサンプルを対象とし、背景にある精神疾患による類型化などが行われており、その実証性、資料性、および医療現場での応用可能性の高い論文として高く評価できる。最優秀賞にふさわしい論文である。