入院中のプログラム
スキルアップグループ
自分を圧倒するような感情(不安・怒り・恥・恐れなど)と効果的に付き合うスキルを身につけるためのグループです。境界性パーソナリティ障害や摂食障害など、感情調節にお困りの方のために開発された「弁証法的行動療法」というアメリカで効果が注目されている方法を参考にして行っています。
より自分らしい生活を送るために「マインドフルネス」と3つのテーマ「対人関係を良好に保つスキル」「感情調節スキル」「衝動的な行動を減らし辛さに耐えるスキル」を学んで身につけていきます。
マインドフルネスとは「価値判断せずに自分の心の状態に気付く」スキルです。
IMR(Illness Management and Recovery 「疾病管理とリカバリー」)
IMRはアメリカで科学的根拠に基づく実践として行われているリハビリテーションプログラムの一つです。自分に合った方法で病気と上手に付き合い、希望を持った自分らしい生活を送ることが出来るように支援していくことを目的としています。
参加者は病気とその治療法について学び、再発を減らす力を育て、ストレスや症状に対処する方法を考え実践していきます。そして、自分らしい納得のいく生活に近づくために「自分がどうしたいのか」をリカバリー目標として意識し取り組んでいきます。お互いの体験を語り、アドバイスし合うことで、参加者同士で支え合う経験が得られます。
集団認知行動療法(CBT)
CBTでは「自分のものの捉え方・考え方」に焦点を当て、気持ちが少し楽になる考え方を見つけたり、いつもの行動を変えることで辛い気分をやわらげたり、生活のしづらさを減らしていくことを目標としています。
グループで学ぶことで、他の人の考えを聞いたり、新たな視点でアドバイスがもらえたりします。
認知機能リハビリテーション
注意力、記憶力、問題解決能力、遂行機能などの認知機能を改善し、就労や日常生活の向上につなげていきます。
「集中力が続かない」「注意散漫な時がある」「忘れやすい」「予定を立てるのが苦手」「段取りよく作業が出来ない」などの困りごとがある方を対象に行っています。
個別のPCセッションと集団の言語セッションを行います。
PCセッションでは、各認知機能に応じたPCゲームを行います。
言語セッションでは、認知機能と日常生活の関係について、メンバーと話し合います。
SST(Social Skills Training:社会生活技能訓練)
「自分から声をかける、話を続ける、頼みごとをする、断る」など、人と接する上でのコミュニケーション課題について、一人一人の希望に合わせて具体的に練習する認知行動療法の一つです。ロールプレイを通して実際に伝える体験をし、上手く出来た所をお互いに褒め合うことで自信をつけていきます。
個別活動
活動の場を共有しながらも、個人個人が自分に合った活動を選択し、自分のペースで取り組むことができるグループです。活動を通して、集中力の改善、作業能力の維持・向上、気分の安定、自信を取り戻す体験、活動と休息の取り方などが得られます。
<活動の例>
革細工・陶芸・手芸・プラモデル・パズル・パソコン・読書・音楽鑑賞・卓球など
芸術療法~絵画・音楽・ダンス/ムーブメント~
心の中にある感情を言葉以外の様々な形で表現することで、自分自身の新たな気持ちや考えに気付き、他者や環境との関係やつながりを再確認する機会になります。
アートセラピー(絵画などの創作活動)、ダンス/ムーブメントセラピー(からだの感覚や動き)、ミュージックセラピー(歌唱や演奏など)を行っています。
リラクセーション
呼吸法やストレッチ、アロマオイルを使ったリフレッシュ方法などを体験しながら、効果的に休息を取れるように練習していきます。
復職支援
現在、休職中の方を対象に、職場復帰に向けたリハビリテーションを提供しています。
休息が取れて、少しずつ日中の活動を始めた方でも取り組みやすいように週1回、短時間(2時間程度)から開始できます。
<内容>・病気とのつきあい方(疾患理解)
・コミュニケーショントレーニング
・各種ストレスマネジメント(リラクセーション、ストレッチ、呼吸法、マインドフルネス)
・集団認知行動療法 など
上記の各プログラムは入院中および外来にてご利用いただけます。
(芸術療法・リラクセーションは入院中の方のみのプログラムとなります)
外来のプログラム
外来では「デイケア」と「外来OT」で、リハビリテーションを受けることができます。
デイケアのご案内
デイケアとは、外来の患者様を対象としたリハビリテーションの施設です。日中の活動(原則として6時間程度)に参加していただくことにより、生活リズムを つけたり、人との交流に自信をつけたりすることができます。また、活動への参加を通して、病気との上手な付き合い方や、自分らしい生活の仕方を再確認する ことができます。
当院デイケアは、週5日(月~金曜)実施しており、小グループ(5~20程度)での活動を通して、一人ひとりの目標に向けて取り組んでいきます。
小グループの主な内容
▶ 人と一緒に過ごす事に慣れるための活動
▶ 会話を通して人との交流になれるための活動
▶ リラクゼーション、楽しみの活動
▶ 健康管理、体力づくりのための活動
▶ 生活の幅を広げる、ちょっとしたチャレンジの活動
- ※当院デイケアは当院の外来におかかりの方のみご利用いただけます。
- ※デイケアの利用は主治医からの紹介をもとに、デイケア科受入れ会議によって決定しています。
外来OTのご案内
外来OTはプログラムごとに参加することができます。個別活動からコミュニケーションスキルトレーニングまで、様々なプログラムを運営しています。作業所等への通所、復学や復職など次のステップへの準備をするために利用されている方もいらっしゃいます。
- 当院以外で診療を受けていらっしゃる方でも、外来OTを利用する事ができます。
ご希望の方は、主治医から当院OT担当者までご相談ください。
【新設しました】
「復職支援プログラム」
◎ 火曜日グループ 10:15~11:45
◎ 金曜日グループ 13:15~15:00
【内容】・病気とのつきあい方(疾病理解) ・コミュニケーショントレーニング
・各種ストレスコントロール(リラクゼーション、ストレッチ、呼吸法、マインドフルネス) ・集団認知行動療法 など
<目的>
・生活リズムの改善(朝から活動できる生活習慣の獲得)
・職場復帰に必要な能力の改善(集中持続性、コミュニケーションスキルなど)
・再発予防の学習(疾病理解、ストレスコントロールなど)
<当院の復職支援プログラムの特徴>
・休息が取れて、少しずつ日中の活動を始めた方でも取り組みやすいように短時間の活動(2時間)を週1回から開始できます。
・グループ活動を中心に、様々なストレス対処法などを体験できます。
・当院で行われている他の外来作業療法にもご参加いただけます。
・他院に通院中の方も主治医の承諾が得られましたらご参加いただけます。
<対象>
・現在休職中で、復職を目指している方 ・グループ活動を支障なく行える方
「就労支援セミナー」(休職中以外の方もご参加いただけます)
金曜日13:15~15:00(月1回)
【内容】・就労準備について、仕事の探し方など就労に関する情報を学びます。
【週間スケジュール】
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 |
午 | 外来スキルアップグループ | センタースキルアップグループ | SST | ||
午 | 外来OT | 外来OT | 外来OT | 外来OT |