再発や転移に対する治療
再発・進行がんは局所再発、遠隔転移など様々な病態を呈するので、教科書的な一律のアルゴリズムで治療することはできません。当院は高精度放射線治療専門クリニックとして、患者さまの個々の病態に合わせた綿密な治療計画を立案し、治療を行っています。
症例1 : 4期上咽頭癌 放射線治療後再発 再照射
60代男性。患者さんは4期上咽頭癌の診断のもと標準化学療法を同時併用した放射線治療70グレイを受けました。治療1年後のPET-CT検査にて右傍咽頭リンパ節転移を指摘され、放射線再照射となりました。
治療方法 | 強度変調放射線治療 (IMRT) |
---|---|
治療標的 | 造影CT、PET-CTにて腫瘍病変とみなされる転移巣 |
線量 |
1回線量 : 3グレイ 分割回数 : 20回 総線量 : 60グレイ |
治療期間 | 約6週間の通院治療 ・治療計画 : 1日 ・治療 : 20日 |
費用 | 保険診療、3割負担で約23万円 |
リスク・副作用 |
急性期 咽頭痛、味覚障害、吐き気、食欲不振など |
症例2: 4期胃癌
70代女性。4期胃癌と診断され、オプジーボによる治療を受けていましたが、リンパ節転移には効果がなく、呼吸困難を治療する目的で当院紹介となりました。縦隔のリンパ節転移に対して放射線治療を行い、PET-CTにて照射範囲の集積が消失しました。また、照射していない腹部の集積も消失しました (アブスコパル効果)。治療方法 | 強度変調放射線治療 (IMRT) |
---|---|
治療標的 | 造影CT、PET-CTにて腫瘍病変とみなされる転移巣 |
線量 |
1回線量 : 2.5グレイ 分割回数 : 22回 総線量 : 60グレイ |
治療期間 | 約6週間の通院治療 ・治療計画 : 1日 ・治療 : 22日 |
費用 | 保険診療、3割負担で約45万円 |
リスク・副作用 |
急性期 間質性肺炎、嚥下痛、食欲不振、倦怠感、肝障害、腎障害など 晩期 放射線肺炎 |
その他症例
頭部 | ケース1 | 下垂体腺腫(72歳・男性) |
---|---|---|
ケース2 | 多発性脳転移(3箇所)(72歳・男性) | |
ケース3 | 多発性脳転移(複数個)(51歳・女性) | |
頚部 | ケース4 | 中咽頭癌(45歳・女性) |
ケース5 | 頸部悪性リンパ腫(77歳・男性) | |
ケース6 | 頸髄硬膜内髄外腫瘍(64歳・男性) | |
胸部 | ケース7 | 直腸癌縦隔リンパ節転移(61歳・男性) |
ケース8 | 肺癌(78歳・男性) | |
ケース9 | 食道癌胸膜転移(63歳・男性) | |
腹部 | ケース10 | 膵癌(89歳・女性) |
ケース11 | 肝癌副腎転移(74歳・女性) | |
ケース12 | 肝癌再発(82歳・女性) | |
骨盤 | ケース13 | 前立腺癌(75歳・男性) |
ケース14 | 子宮頸癌術後骨盤内再発(42歳・女性) | |
ケース15 | 子宮頸癌骨盤内再発(72歳・女性) | |
その他 | ケース16 | 肺癌頸椎転移 |
ケース17 | 腎癌頭蓋骨転移(61歳・男性) | |
ケース18 | 副鼻腔腫瘍(悪性黒色腫)(89歳・女性) |