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内視鏡治療とは

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内視鏡治療について

上部消化管内視鏡

  • 早期がんやポリープの切除
    早期のがんであれば、開腹手術をしなくても内視鏡で切除できます。がんの早期発見のためにも定期的に内視鏡検査をお勧めします。
  • 胃ろう造設
    口から食べられない方に胃ろう(お腹の口)を内視鏡を使ってつくります。胃ろうをつくることによって、入浴やリハビリが比較的容易になります。
  • 異物除去
    強烈な腹痛の原因となるアニサキス虫体や誤って飲み込んでしまった異物を内視鏡を使って除去します。
  • 止血
    吐血や下血、貧血の原因となる胃潰瘍などからの出血を内視鏡を使って止血します。

大腸内視鏡

  • ポリープ切除
    内視鏡を使ってポリープを切除します。1cm未満の小さなポリープであれば検査当日に切除が可能です。大きなポリープは後日1泊入院しての切除となります。

内視鏡治療の実例

内視鏡的治療とは、メスで開腹することなく、内視鏡を用いて、画像を見ながら、食道や胃、大腸などの病変を切除する治療方法のことです。良性のポリープや早期で粘膜内にとどまっているがんなどの病変が治療対象となります。
その他、胆道に対する治療(結石除去等)も含まれます。
開腹して行なう手術に比べて患者さんの負担が少ないことが特徴ですが、すべての方に対応できるわけではありません。専門の医師が病変の範囲や状態をしっかりと見極めたうえで、治療方法を判断します。

内視鏡治療のメリットとしては、通常の手術に比べて低侵襲であることです。
しかし、内視鏡治療でも出血、穿孔などの合併症が起こる場合があります。
したがって内視鏡治療に関しては、通常入院して行い、合併症が起こらないか観察します。
入院期間は病気の種類や治療方法で変わりますが、2日~10日前後を目安とされてください。

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内視鏡的粘膜切除(EMR)

【対象】比較的小さな(2㎝以下)早期癌や大腸の良性ポリープなどに用いられます。

Step1 病変部の粘膜下にヒアルロン酸を注入して膨隆させる。

Step2 膨隆した病変をワイヤーで把持する。

Step3 通電して病変を切除する。

内視鏡的粘膜下切開剥離術(ESD)

【対象】2㎝以上の早期胃がん・大腸がんに対する内視鏡治療が適応となります。

Step1 病変の周囲を特殊な針でマーキングする。

Step2 粘膜下層に生理食塩水を注入して、病変部の隆起させる。

Step3 病変の周囲をITナイフで切開し、全周を切開する。

Step4 粘膜下層を剥離し、病変を切離・回収する。

内視鏡的止血術

吐血(口から血液を吐く)や下血(肛門から血液が出る)などの消化管出血は、主に胃潰瘍などの消化管疾患が原因です。内視鏡的止血術は、食道・胃・十二指腸や大腸に出血を認める場合に適応となります。

患者様の状態や出血の性状・部位など、内視鏡で確認した後、止血法の選択をします。

胃潰瘍出血に対するクリップでの止血術

術前

術後

食道静脈瘤に対する内視鏡的結紮術

術前

術後

大腸憩室出血に対するクリップ止血

術前

術後

内視鏡的ステント挿入術

主に胆管の狭窄や閉塞によって、黄疸などの症状が出ている場合に適応となります。狭窄部位にステントという管を入れて、胆汁の流れを良くすることで黄疸が軽減します。病態によってプラスチック製のものや金属製のものを使い分けます。

胆管狭窄による黄疸に対して、金属ステントを挿入して治療します。

入院日数の目安

内視鏡的大腸ポリープ切除術約2日
早期消化器癌の内視鏡的粘膜切除術(EMR)約7~10日
早期消化器癌の内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)約7~10日
消化菅ステント挿入術約5~10日
内視鏡的逆行性膵胆管造影(ERCP)約2~3日
内視鏡的胆管結石除去術約5~10日
内視鏡的胆道ステント挿入術約5~10日