緩和ケア病棟
緩和ケア病棟とは、病気が進行して治癒が難しい患者やその家族が、身体的・精神的苦痛を和らげ、できる限り快適な生活を送ることを目的とした医療・ケアを提供する場所です。当院ではがん患者が対象となります。
緩和ケアの目的
緩和ケアは、病気の根治を目指す治療ではなく、患者がその人らしい生活を大切にしながら、残された時間をできる限り苦痛なく過ごすことを支援するための医療です。痛みや吐き気、呼吸困難などの身体的症状だけでなく、不安や恐怖、悲しみといった精神的な問題、さらには社会的な支援まで包括的に対応します。また、家族に対しても心理的なケアやサポートを行い、患者と家族が安心して過ごせるようにします。
入院の適応
緩和ケア病棟への入院が適応となるのは、以下のような場合です。
1. 治療が困難ながん末期の患者
(ア) 余命3ヶ月程度を目安としています。
(イ) 病状や緩和病棟の理解があり、入院を希望している患者が対象です。
(ウ) がんによる病状の悪化による痛みなどの苦痛が増強し、在宅療養や施設での医療・ケアが困難となった場合に対応いたします。
2. 薬剤調整や過度の介護負担に対応する一時的な入院
(ア) 鎮痛剤などの調整を行い、至適投与量など決まるまでの入院に対応いたします。
(イ) 介護者の都合(例;出張)や介護疲労のリセットなどを目的としたレスパイト入院にも対応します。
また、以下の条件のある患者様の入院はお受け入れできない場合があります。
- 専門医の治療が必要な精神疾患を有する患者
- 常時身体抑制が必要か患者
- がん治療の希望がある患者
- 小児患者
- 人工透析が必要な患者
- 悪性疾患による症状がなく、介護が主たる要因の患者
ただし、患者の病状や希望によって、適応は異なるため、当院の緩和ケア医師を含めた多職種で構成される緩和ケアチームの判定会議で、入棟適応を判断させていただきます。
登録の適応
1.現在ではないが、将来的に入院を希望されている患者(緩和登録)
(ア)『入院』ではなく『登録』として、入棟面談をし緩和病棟のご説明をしています。
病棟への申し込み方法
1.原則
主治医もしくは、かかりつけ医療機関のソーシャルワーカーから当院の医療福祉相談室へ連絡をいただきます。
2.方法
患者が緩和ケア病棟への入院を希望する場合、かかりつけ医療機関の主治医と患者が必要性を相談し、下記の通り当院の医療福祉相談室へご連絡いただきます。その後、判定会議を行ったのちに緩和面談のスケジュールを確認する流れとなります。

(申し込み手順)
- 主治医は緩和入棟面談申請書を作成してください。
- 患者とその家族には緩和入棟面談問診票を記載を説明してください。
- 主治医もしくはかかりつけ医療機関のソーシャルワーカーから、当院医療福祉相談室の緩和ケア外来担当者へ連絡をしてください。
・医療福祉相談室直通 044-277-5519から緩和ケア担当者へ
上記いずれも平日9時〜17時の対応となります.また、各種記載書類は下記からPDFをダウンロードし、印刷の上ご記載ください。
各種書式ダウンロード
各種書式ダウンロード ※書式は全てPDFにてダウンロードできます。 |
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緩和ケア病棟(案内パンフレット) |
緩和ケア病棟(料金表) |
緩和ケア病棟登録申請書 |
入院時の持参物 |
緩和面談入棟問診票 2022年5月6日更新 |
病棟紹介
病棟紹介
病室は全28床で二人部屋が一室あり、他は全個室です。また、家族が付き添って宿泊する際に使用する家族室もございます。
※当院は緩和ケア病棟を有しておりますが、緩和外来は設置しておりません。緩和医療目的の外来通院は当院ではできませんのでご注意下さい。