脳神経外科
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診療科紹介
2017年4月1日より、脳神経外科を担当させていただいております。手術治療では脳動脈瘤、頚部頚動脈狭窄、バイパス術など、脳血管障害の手術を主に執刀してきました。診療は、くも膜下出血、脳出血、脳梗塞などの急性期脳血管障害(脳卒中)などの救急疾患を中心に、急性期から慢性期まで幅広い領域の診療を行っています。
特に手術に関しては 水谷 徹教授(外部リンク)を始めとする昭和大学脳神経外科グループと連携し、脳動脈瘤クリッピング術・コイル塞栓術、頚動脈狭窄内膜剥離術(CEA)、頚動脈ステント留置術(CAS)、微小血管減圧術、てんかん手術など、ほぼすべての脳外科手術に対応可能です。
また、隣設しております、AOI国際病院 健康管理センターにおいて、脳ドックも積極的に行っております。脳疾患に関して、地域の皆様に高度な医療を提供しております。
AOI国際病院 脳卒中センター
センター長 今泉 陽一
*かかりつけ医の先生へ*
簡単で結構ですので、受診時、紹介状<診療情報提供書>をお持ちいただくようお伝えください。紹介状があれば診療がよりスムーズになります。
昭和大学脳神経外科グループサイト(外部リンク)
よくご相談いただく疾患
脳動脈瘤
脳動脈瘤とは血管の分岐部に生じる“血管の瘤(こぶ)”であり、それが破れるとくも膜下出血を引き起こします。脳ドックや他疾患の頭部画像診断で、くも膜下出血発症前の未破裂脳動脈瘤が発見されることがあります(当方のデータでは4.32%)。
現在、脳動脈瘤の治療として、開頭クリッピング術とコイル塞栓術 (後述の脳血管内治療)がありますが、どちらの治療法を選択するかは患者さんの年齢や状態、既往歴・動脈瘤の場所や形などにより検討します。当院ではどちらの治療法も対応可能です。
頚動脈狭窄症
脳梗塞の原因には様々な疾患がありますが、そのうちの一つに、頚動脈狭窄症があります。頚動脈狭窄症が原因となる脳梗塞は再発を繰り返すことが特徴です。喫煙者や生活習慣病(高血圧や糖尿病など)の治療中の方に特に多く見つかります。
糖尿病や心臓病の治療中に血管の状態をみるための検査で見つかったり、脳梗塞の原因精査で見つかることが多いですが、脳ドックで見つかることも最近増えてきています。進行した病変に対しては脳梗塞予防の手術を行いますが、頚動脈内膜剥離術(CEA)と頚動脈ステント留置術(CAS;脳血管内治療)の二つがあります。
当院ではどちらの手術法にも対応しており、画像検査結果をもとにどちらを選択するかを決めますが、狭窄率(動脈の狭さの度合い)や患者さんのご希望により、経過観察(定期検査で経過をみていく)をお勧めすることもあります。いろんな意見を聞きたい方、心配されている方など、遠慮なくご相談ください。
顔面けいれん
顔面けいれんの典型的な症状は片側の瞼(まぶた)のピクつきからはじまり、頬の強張り、口角のひきつれなどを併発するようになります。症状が悪化すると、瞼が閉じたままになったり、顔の片側が動かず、くしゃくしゃになってしまうこともあります。
原因はほとんどの場合、脳神経の一種である顔面神経が脳の中で血管に圧迫され、その刺激により常に興奮状態になっていることです。MRIを撮影することで診断することが可能です。治療としては、ボトックス注射治療もありますが、薬剤の効果が切れると再度症状が出現します。また、内服治療に関しては現時点で有効なものはありません。
根本治療としては微小血管減圧術という手術があり、いわゆる鍵穴手術となります。
三叉神経痛
三叉神経痛は片側の顔や歯茎に激しい痛みが出現します。そのために食事が摂れなかったり、歯磨きや洗顔ができないといった状態となります。痛みは下顎から頬にかけてであったり、おでこ・目の周り・口の周りなど限局して出現します。
虫歯と痛みの区別が難しく、歯科を受診されて三叉神経痛と診断されることもあります。原因は様々ですが、脳神経の一種である三叉神経が血管で圧迫されて起こることがあります。こちらも顔面けいれんと同様にMRIで診断します。
治療方法にはカルバマゼピンという特効薬がありますが、副作用が出現することもあり、根本治療にはやはり微小血管減圧術が必要となります。また、稀に脳腫瘍が原因で三叉神経痛を引き起こしている可能性もあり、やはりMRIでの精査がお勧めされます。
てんかん
てんかんは、脳の一部が異常な興奮状態となり、けいれんや意識を失うなどの発作を引き起こします。有病率は人口の 約1%といわれ、国内では 約100 万人の患者さんがいると推定されているごくありふれた病気です。
新しい薬の登場やてんかん外科治療の進歩などにより、てんかん治療は進化しつつあります。なお、複数の薬を併用しても発作を抑制できない病態は「難治性てんかん」と呼ばれ、外科的手術で改善する可能性もあります。てんかんの診断と治療には詳しい問診、脳波検査や画像検査等が欠かせず、専門性の高い知識と経験を要します。
また、発作によって生ずる患者さんやご家族の抱えている問題にも真摯に対応する必要があります。当院の専門外来では昭和大学病院脳神経外科より派遣されたてんかん専門医が診断治療に当たらせていただきます。
外来で訴えが多い症状
頭痛
頭痛には三大慢性頭痛と呼ばれる、“片頭痛”、“緊張型頭痛”、“群発頭痛”があります。これらは一次性頭痛とも呼ばれますが、MRIなどの検査で頭蓋内に異常がないことが前提です。これに対して二次性頭痛とは脳腫瘍や外傷後など、原因がはっきりしている頭痛を言います。
特に、突然の酷い頭痛はくも膜下出血を疑わせる頭痛ですので、ただちに(救急車を呼んででも)受診してください。
これらの頭痛のタイプを診断して治療します。
脳の検査をしたことがない慢性頭痛の方、頭痛薬が効かない頭痛の方など、ご相談ください。
麻痺(まひ)
力が入らなくなる症状を“麻痺”といいますが、麻痺にも程度があることをご存じでしょうか。まったく力が入らず、筋肉の収縮すら起こらない重度の麻痺から、今一つ力が入らない軽度の麻痺まで様々です。原因も多々あり、脳卒中(脳梗塞や脳出血)や脳腫瘍、慢性硬膜下血腫による脳の圧迫などにより麻痺症状がでることがあります。
特に、突然起こった麻痺は脳卒中の可能性があり、診断が早ければ早いほど良い経過になります。数日から数週間かけて進行してきた麻痺症状は緊急性はないことが多いですが、受診して検査を受けることをお勧めしています。
めまい
めまいの表現には、ふわふわする、ぐるんぐるん回るよう、ぼーっとするなどいろいろあります。頭位変換性めまいなど、耳鼻咽喉科領域のめまいも多くありますが、中には脳卒中(脳梗塞や脳出血)や脳腫瘍によりめまいを起こすことがあります。
いずれのめまいも突然に起こることが多く、めまいで受診された方には脳の検査を行っています。脳からのめまいが否定された方の中には耳鼻咽喉科のめまい専門外来で加療される方もいます。
頭をうった方(頭部外傷)
頭部を強く打つと、出血や腫れ、骨折の有無に関わらず、頭蓋内に出血を来していることがあります。軽微で無症状の出血は数時間から数日で自然吸収され、後遺症も残さないことが多いのですが、中には数時間のうちに拡大して手術に至ったり、命に関わったりすることもあります。当院では頭部外傷の患者さんには受傷後すぐの受診をお勧めしています。
また、打撲により傷ができ、出血をしている場合、縫合処置等が必要になることが多くあります。処置が遅れると出血が増えたり、感染症の危険性が高くなりますので、早急に受診をお願いします。
外来担当表
午 前 | 午 後 | |
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月 | 今泉 陽一 *脳動脈瘤外来・頸動脈狭窄外来 | 望月 俊宏 |
火 | 河面 倫有 昭和大(10時~) | 昭和大 |
水 | 長塚 大騎 昭和大(10時~) | 昭和大 |
木 | 望月 俊宏 | 河面 倫有 |
金 | 今泉 陽一 *脳動脈瘤外来・頚動脈狭窄外来 | 長塚 大騎 |
土 | 河面 倫有 | ( 休 診 ) |
スタッフ紹介

脳神経外科部長:今泉 陽一(いまいずみ よういち) | |
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最終学歴 | 昭和大学(1997年卒) |
学会専門医 | 医学博士 日本脳神経外科学会専門医・指導医 日本脳卒中学会専門医・指導医 日本脳卒中の外科学会技術指導医 |
専門領域 | 脳動脈瘤クリッピング術、頚部頚動脈内膜剥離術、バイパス術、良性腫瘍 |

脳神経外科副部長:河面 倫有(かわも みちあり) | |
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最終学歴 | 昭和大学(2002年卒) |
資格等 | 医学博士 |

長塚 大騎(ながつか ひろき) | |
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最終学歴 | 北海道大学卒業(2017年卒) |
経 歴 | 医療法人社団 誠馨会 新東京病院 初期研修医 2019年 昭和大学 脳神経外科学講座入局 |

非常勤医師 | |
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医療従事者の方へ
当科は、24時間365日体制ですべての脳卒中に迅速に対応し、急性期から慢性期まで幅広い治療を提供しています。かかりつけの患者様に脳疾患が疑われた際など、ご相談ください。
特に緊急を要する患者さんにつきましては、脳神経外科医師直通の脳卒中ホットラインで対応させていただいております(※ホットライン番号につきましては、救急隊および地域の先生方へ直接ご案内させていただいております)。
一般外来の診療につきましても随時受け付けております。他院で治療が困難だといわれている方は、是非一度、受診を勧めてみてください。
紹介予約は地域医療連携室まで
TEL:044-277-5519 FAX:044-277-5747