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7月13日(木)インドネシア保健省大臣が来院されました。

2017年07月20日

 7月13日(木)インドネシア共和国保健省ニラ・ムールク大臣及び同国の国際協力局局長や在日インドネシア大使など総勢11名の方々が来院されました。
 葵会ではEPA(経済連携協定)の一環として、外国人看護師の受け入れと日本看護師免許の取得支援を行っております。現在、インドネシアからはAOI国際病院に5名と葵の園・野田に4名の看護師及び介護士等の計9名を受け入れております。
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 はじめに、当グループ副理事長ならびに当院院長、事務局長にて病院の紹介と意見交換を行いました。
 意見交換後には、ICUやハイブリッド手術室、緩和ケア病棟、介護老人保健施設などの見学を行い、ハイブリッド手術室の機器や緩和ケア病棟のあり方などにとても興味を示されておりました。

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 最後に、インドネシア人看護師及び介護士等と大臣の交流会を行いました。最初は大臣を目の前にして緊張の様子が伺えましたが、母国語であるインドネシア語での対談でしたので、途中からは時折笑いが起こる和やかな交流会となりました。(交流会の内容はページ最後に掲載)

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 現在、EPAにおいて当院ではインドネシアからだけではなく、ベトナムからも看護師候補生を受け入れており、年末には新たにフィリピンからも数名受け入れる予定となっております。
 今後も地域の拠点病院としての役割を果たしていくと共に、国際病院として海外からの患者様や看護師の受け入れ、国際交流を積極的に行って参ります。


ニラ・ムールク大臣とAOI国際病院 EPA看護師及び介護士等の対話

大臣:
「日本に来る前に、どうして日本で看護師として働こうと思いましたか?」

ユリアさん:
「私は看護に関する知識を深めるために日本に来ました。我々が知っている通り、日本は医療先進国なので高いレベルの知識を身につけることができると思います」

ルフィさん:
「ユリアさんが言った通り、私も看護に関する知識を深めるために日本に来ました。」

ジョイスさん:
「インドネシアでは遠隔地にある病院で看護師として働いたことがあります。その病院の設備等は不十分な為、質の高い医療を提供できませんでした。日本に来て、看護に関する知識や医療技術を学んでいくつかの国の病院でも実践しようと思っています。」

大臣:
「看護師国家試験に合格する為に一番難しいのは何ですか?」

ユリアさん:
「私達にとって日本語が難しいです。漢字をはじめ、医療専門用語も分かりにくいです。日本語が分からないと試験に出てくる問題も正しく理解できなくなってしまいます。でも、私達は葵会に入って良かったと思います。葵会では国家試験対策として日本語専任講師を雇用されているから、日本語学習と国家試験対策をサポートしてくれました。しかも、分かりやすく日本語で教えてくれましたから私達が合格できたと思います。」

ルフィさん:
「EPAインドネシア人候補者たちにとって一番難しいのはやはり日本語です。今まで、看護師国家試験に合格したEPAインドネシア人はほとんど二回目、三回目受験した国家試験に合格しました。EPAインドネシア人と違って、ベトナム人の合格率は結構高いです。なぜかと言うと、ベトナム人の皆さんは来日前に日本語能力試験N3に合格しなければ来日できないからです。最終的に看護師国家試験に合格するための日本語能力はとても大事だと思います。」

大臣:
「あなたは看護師国家試験に合格したと聞きましたが、取得した看護師免許証の有効期限はいつまでですか?」

ユリアさん:
「一度看護師免許証を取得出来たら、一生この資格が使えます。たとえ帰国しても、もし日本に戻ろうと思ったら看護師として働くのは可能だそうです。」

大臣:
「あなたにとって日本の看護とインドネシアで看護はどんな違いがありますか?」

ルフィさん:
「私はインドネシアで看護師として働いたことがありますが患者さんへのお世話の方法はあまり変わらないと思います。ただ、日本の技術や医療は常に進化しておりますので日本の方が優れていると思います。」

アウレリアさん:
「日本の医療や技術は進化しておりますので病院での業務は効率的です。私にとって一番便利なのは看護記録を全部パソコンで管理されていることです。必要な時、患者さんの状況を直ぐに確認できます。インドネシアでは、まだ導入されておりません。」


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ニラ・ムールク大臣と葵の園・野田 EPA介護福祉士候補者(4名)の対話

大臣:
「初めて日本で介護福祉士候補者として働いたとき、皆さんにとって何が難しかったですか?」

介護福祉士候補者:
「インドネシアでは介護福祉士という職業はありませんので介護の仕事に関する知識はありませんでした。看護学校(大学や短期大学)で学んだ知識は業務に実践できません。」

大臣:
「インドネシアで看護学校を卒業しましたが、日本では看護分野ではなく介護分野の仕事を選択したことに後悔はありませんか?」

介護福祉士候補者:
「大丈夫です。今も施設で頑張って仕事をしています。でも、看護師として働きたい気持ちもまだあります。いつか看護の仕事もやらせてもらいたいと思います。」

大臣:
「皆さんにとってインドネシアで医療福祉専門学校を設立する必要はあると思いますか?」

介護福祉士候補者:
「必要だと思います。介護福祉士の人材はどんどん必要とされるので日本に人材を送る前に十分な知識を持たせた方がいいと思います。」


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